当製作所の礎となる製品という意味で「基本のスプーン」と名付けた木のスプーンです。大・中・小の3サイズ展開です。
ブラックチェリー材から一つ一つ小刀と鑿を使って削り出しました。全体に刃物の彫り跡を残した仕上げです。
カッチリしすぎない「なんとなく垢抜けない形」を念頭において作っていますので、決して綺麗な形ではなく左右も非対称だったりしますし、形やサイズが微妙に違います。すくい面と柄の角度を一般的なスプーンよりも緩く直線的にしてあることや、薄くなりすぎないように厚みをもたせているのも特徴です。
ブラックチェリー材は経年変化が魅力的な木材で、削った直後から徐々に色が濃くなっていき、最終的には劇的といっていいほど黄肌色から赤褐色に変化します。木の名前はブラックチェリーですが、色の変化は「赤くなる」と言ったほうがしっくりくる感じがします。
木製スプーンの特徴
木のスプーンは金属スプーンに比べ軽量、器に当たっても音がしない、冷たすぎる・熱すぎるなどの温度変化があまりないなどの良さがあります。逆に耐久性が低い、滑りがいまいち、食品の色や匂いが移りやすいなど若干扱いの難しさがあります。
塗装について
全て荏胡麻油とカルナバ蝋をブレンドした特製ワックスによるマットなオイルフィニッシュです。無着色以外の製品にはエボナイズ加工や、ミルクペイントをを施したのちオイルフィニッシュで仕上げます。塗装は全て健康や環境に配慮した原料と方法で行っており、有機溶剤(シンナーなど)を含む塗料や木固め材は使用しておりません。オイルフィニッシュは保護効果が非常に弱いのですが、ご家庭でのメンテが簡単にできるというメリットがあります。
・簡単なお手入れ方法はこちらから
特製ワックス
食品グレードの荏胡麻油とカルナバ蝋をブレンドした特製ワックスを使用しています。
エボナイズ加工
木材に含まれているタンニン(渋み成分でポリフェノールの一種)と食酢・鉄から作った媒染液の反応を利用した染色方法です。ブラックチェリーはそれだけでもタンニンが豊富な木材ですが、紅茶でタンニンをさらに補ってやります。紅茶と媒染液の塗りを数回繰り返すことによって安定した黒褐色を出すことができます。昔から利用されており安全性も高い方法です。
ミルクペイント
牛乳のミルクカゼインを主原料とした自然塗料です。
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